2025年6月12日に日付けが変わった夜中に、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンが逝去したというニュースを目にした。
訃報は、ご家族がインスタグラムを通じて公表した。
享年82歳。
それから多くの著名なミュージシャン、アーティスト、世界中のファンがブライアン・ウィルソンへの追悼の想いを表明している。
僕もビーチ・ボーイズ、ブライアン・ウィルソンについての記憶や想いを此処に書きたいと思う。
僕が初めてビーチ・ボーイズを聴いたのは小学生の頃、父親が好きでよく家の中で流していたのを聴いたのが初めてだ。
「サーフィンUSA」や「アイ・ゲット・アラウンド」といったキラキラしたポップソングを聴いて良いなとは思ったが、まだ僕が幼すぎてビーチ・ボーイズを掘り下げて聴こうとはその時点では思わなかった。
それから僕がビーチ・ボーイズの音楽にまた触れて、今度は夢中になる様に聴いたのはもうすっかり大人になってからのことだった。
「ペット・サウンズ」というアルバムが持っている魅力にようやく気が付いて、一時期取り憑かれた様にこのアルバムだけを聴いていた。
そしてブライアン・ウィルソンについて調べていたら、あれだけキラキラとしたサーフィンミュージックを歌いながら、ビーチ・ボーイズのリーダーであるブライアン・ウィルソン自身は海に入るのが怖くて、サーフィンを一度もやったことが無いということを知った。
サーフィン、ビーチ、キラキラした女の子たち。
それらのテーマはブライアンに取っては、手に入らない憧れだったのかもしれないと知った。
「ペット・サウンズ」がいかに優れた名盤であるのかを説明するのは僕自身、
このアルバムがどれだけ普遍的で深い魅力を持ったアルバムだったのか、理解するまでにめちゃくちゃに時間が掛かったので難しいが
(今もなお、本当に理解しているのか自問自答している)
聴くたびに新しい発見があり、いくら聴いても飽きるということが全く無い。
この時期のブライアン・ウィルソンは様々な孤独と不安の中、スタジオに篭ってほぼ一人でこのアルバムを作り上げたらしいのだが、
こんなにも美しく繊細で色褪せない深みを持ったアルバムを殆ど他には僕は知らないのだ。。
無防備で傷ついた剥き出しの魂がこんなにも美しく慈しみを孕んで聴こえてくるなんて殆ど奇跡だと思う。
どうか安らかに。
ブライアン・ウィルソン。
貴方が残してくれた素晴らしい音楽をこれからも聴き続けることでしょう。
愛を込めて